2006-12-30 01:00:00+09:00
読 . mixi . 戸部民夫

『神社のルーツ 血統から探る「神様ネットワーク」』 戸部民夫

mixiレビューから転載

もうすぐ年明け、ヴァーチャル(じゃなくてもいいけど)初詣のお供にこんなのはいかがでしょうか。日本の神社のうち有力な神社信仰の系統ごとに、「特徴」、「発生」、「発展」、「祭神」、「神社」の項目を設けて解説した本。たとえばお稲荷さんだったら、京都伏見稲荷が本源の伏見稲荷系神道的稲荷と愛知豊川稲荷が本源のダキニ天系仏教的稲荷にわかれ、かくかく発展し、祭神は概ね宇迦之御魂神かダキニ天で、主な神社は、伏見稲荷、笠間稲荷、裕徳稲荷、豊川稲荷、竹駒稲荷、…、といった具合。

もともと、神社は祭神が複数だったり、似たような素性の神が複数いたりするので、特に祭神の項で記述に重複があったり、細部の記述でいくつか首をかしげるようなところもなくはないが(「中臣氏の祖・中臣鎌足」ですって…?)、新書の分量でまとめるとすれば、こんなところかなあと思うし、調べるとっかかりにする本だと思えばよいだろう。

より望むならば、他の項目を簡潔にして各系統の神社を最低各地方に一つくらいに増やしたかったかな。それと「神様ネットワーク」という言葉に意味を持たせて使っているみたいだが、その割りには、なぜ「系統」ではなく「ネットワーク」なのか、という概念の違いがはっきりしていないように思った。