Hard RockというかHeavy Metalというか、Heavy Rockというか、個人的にはHeavy Rockというのが一番しっくりするような気がするんだけれども、要するに、60年代のイギリスに生まれてZeppelinに結実したRock。
これはイギリスではZeppelinで終わったと思っている。世代、登場時期がZeppelinより上だったりすると、これもHeavy Rockだなあという、The WhoとかHumble PieとかJeff Beckとかいるが、出来上がった音楽のスタイルの類似はともかく、音楽としての生きた生成過程というか弁証法というか、まさに演奏されているときに伝わる何か、を受け継いでいる人はイギリスにはいない。
Parisとかは聴いてるだけだとまさにZeppelinの真似で、それもかっこいいんだけど、やっぱり違うわけで。むしろ、いわゆるHard Rockのフォーマットを使わないRockのほうに継承者がいる、というのはさておき。
では、世界中のどこにもZeppelinを追いかける奴がいなかったかというと、そんなことはなくて、彼らの登場で一番活気づいちゃったのは、本家アメリカの非本家である白人達だったw
British InvasionでBeatlesが「あんたらの節穴の耳かっぽじってよーく聴け!これはあんたらの国の人がやってる音楽なんだぜ、すげーだろ!」とやってから、徐々に節穴に鼓膜をつけ始めた奴が出てきたものの、それが多分アメリカの音楽産業資本主義を牛耳る層にも無視しがたいことをはっきり示したのと、こんな風にやればいいんじゃん!という実に冴えたやり方をミュージシャンに提示した、ということがZeppelinが決定的だった由縁だろう。
それを鮮やかに象徴するのがGrand Funk Railroadがデビューしたときに登場した大看板で、彼らをはじめとしてJoe WalshのJames Gangもそうだし、ちょっと後になるけどAerosmithなんかもあまり自覚はなさそうだけどそういうところがあり(この辺は都会のバンドだからかなあと思う)、最終的に市場の評価としては、Van Halenにいったん結実する、という流れがある。
で、Van Halen登場によってそれ以前に頑張ってた人たちがみんな吹っ飛んじゃったというw ちと悲しいとこもあるんだけれど、ある意味ではその中のheadstarterとも言えるのがEdgar Winter Groupと、そこにかかわる人たち。
Edgar Winter Group - Queen Of My Dreams
"Zeppelinに対するアメリカ(って、実は非黒人って但し書きがついてるんだけどさ)の解答"的に言われたバンドはいろいろあったけども、このくらいやってくれればその気になるよなw
これは、"Shock Treatment"って'74年のアルバムからのシングル。これ以前に有名な"Frunkenstein"が入っているアルバムがあって、そのときにはこれも後にPost Zeppelinなバンド、Montroseを結成するRonnie Montroseがギターだったが、このアルバムからProducerだったRick Derringerがギターで参加。この人がなかなか良かったり悪かったりで、彼の参加で音楽性全体の幅は広がったけど、どうもバンドのメンバーとしておとなしくするタイプではなかったのか、最終的には"The Edgar Winter Group w/Rick Derringer"みたいなクレジットになって、バンドのイメージが統一されるのを妨げた感じがする。
まあ、それもスーパーグループ(なんだよねZeppelinもこの辺のバンドも)の宿命で、スーパーグループでありながら最初から統一的な飛行船のイメージと音楽を提示し得たZeppelinの周到さというか凄さが逆に引き立つんだけれども、それもいいとして。
EDGAR WINTER GROUP w/ RICK DERRINGER - EASY STREET
これはちょっとボーカルが疲れ気味だけど(いいときはもっとカッコいい)、曲がいいし楽器の割りふりがわかって貴重なので。
この曲は日本だと"Queen of My Dreams"のB面で、当時の日本のシングル盤の解説には「BassはArpシンセサイザーだ」と書いてあった。てっきりEdgarがArpを手弾きしてるのかと思ってたんだが、この動画を観ると、ベースのDan Hartmanはエレピを担当、Rick Derringerがギターをベースに持ち替えて、ということは、ベースをArpに通して出しているのか、とも思える。
まあこれアテブリだったりするかも知れないけど…。
この2曲とも作ったのはDan Hartmanで、"Queen of ..."のボーカルも彼だし、後にDiscoサウンドのアルバムが大ヒット、とか、やっぱり才人で、この作れて歌えて演奏できて録音もできるEdgar、Rick、Danの三人の共同作業というのはもっとたくさん聴いてみたかったなあという気はする。
この次のアルバム"The Edgar Winter Group"は、これまた日本ではさっぱり売れなかった(探して買いなおすのにめちゃめちゃ苦労したぜ!)けど、(多分Danの嗜好か)Sly的なFunkに三人が持ち込んだものが乗っかってHeavyなサウンドで融合するという、佳曲が多い。ただ、アルバムとしては散漫^^;
というわけで、"Frunkenstein"からはRonnie Montrose、Rickはこれまたアメリカ産Heavy Rockの名曲"Rock and Roll Hoo-chie-coo"、DanのFunk/Disco路線と、発展に事欠かないけど、やっぱりEdgarでしょう、というわけでギターがRonnie Montrose時代の動画。
Edgar Winter Group '72
これですよ。
この"Tabacco Road"、僕は来日時に3回聴いているけど、動画だとなんだかひょこひょこしててかっこいいというよりユーモラスというかドンくさそうというか(ごめんなさい)なんだけど、まあ生で聴くとこの声の迫力は半端じゃなかったです(さすがに最近お疲れ気味か、トシだし…)。
で、とにかくシャウトするのが楽しくて仕方が無いという感じが伝わってくるし、応援するとどこまでもやってくれるんだよねw
見た目の妖しい感じとは全然違って、I love Rock'n'Roll、keep on rockin'な感じがびしびし伝わってきて、普通のリスナーは途中でへこたれて置いてかれちゃうだろうとまで思えてしまうEdgar。
好きだなw
"Tobacco Road"、そろそろやってみっかな(爆
P.S. "Easy Street"のベースですが、見直してみると、Danが左手で弾くシンセとベースのユニゾンになってるんですね。スタジオ録音とは編成が違うようで。