2008-12-08 00:40:00+09:00
日記 . mixi

[曲話] Blue Moon

mixi日記から転載 id=1016713584

1934年、Richard Rodgers & Lorenz Hartが書いたスタンダード。Rodgers & Hartは説明の必要のない巨匠。"My Romance"、"Little Girl Blue"、"My Funny Valentine"、"The Lady is a Tramp"、"I Could Write a Book"、…。

この時代のコンポーザーは別に単に曲をレコーディングして歌わせていたのではなくて、だいたいは、ブロードウェイ等のミュージカル(かあるいは映画)の挿入曲として曲を作っていたもの。この頃書かれてスタンダードになった曲はほとんどそういう出自を持っている。まあ、ミュージカル自体はおそらく他愛のない内容のものがほとんどであろうし、そこから生まれた曲だけが残っているといってもよいだろうが。

ところが、"Blue Moon"は、若干変わった経緯で生まれた曲で、最初は別の歌詞で映画に使われたが、その直後、今の歌詞に変えて、"Hollywood Hotel"というラジオ番組のテーマ曲として使われた、とある。

こういう経緯のあるスタンダード、今発売されている譜面なんかではなかなかそこまでやってくれていないのだが、今曲として認識されているメロディの部分はコーラスの部分で、元はその前にヴァースというパートが付いていることが多い。この曲も当時のスタイルを反映しているのであろう、そのスタイルを取っている。

ヴァースもちゃんと入っている動画。1935年の録音と思われる。

カチンコ

Greta Keller - Blue Moon

Greta Kellerは、ウィーン生まれのキャバレーシンガーでハリウッド女優、とあるが、なかなか華麗な経歴を持つ由。以前にどこかで耳にしたような記憶があるが定かでなし。

ルバートの部分がヴァースで、僕などは、その後コーラスに入るこのスタイルで初めて歌モノの場合は成り立つ気がしてしまう。この録音だと、コーラスの途中でも語りっぽくなったりして、より、それっぽい雰囲気になっていると思う。

今なら、この時代のミュージカル映画なんかを観れば、劇の中で歌ではない日常的な台詞から歌というある種非日常のスタイルに移り変わるのに、ヴァースが如何に重要な役割を果たしているか、わかるだろうと思うのだけれど、現代ではあまりそういうことを気にする人はいないようだ。

しかし、もともとこんな奴をコーラスだけで楽器の間奏とか入れてそれっぽくやれって言われてもなあw

というのはさておき…。

"Blue Moon"だが、今は「月に2回満月があるときの2回目の満月を指す」というような意味もあるようだけど、これは1980年以降となっているので、この歌詞ではそういう意味ではなかろう。「めったに起こらないような珍しい出来事」の意味で、"once in a blue moon"は「めったにない」「特別なこと」という慣用句があり、「ブルームーンを見ると幸せになれる言い伝えがある」とのこと。

さて、こちらはヴァースなしのヴァージョン。

カチンコ

Blue Moon / Julie London

お色気女王のJulie Londonもいいけど、ピアノレスの伴奏でギターがいい。実はこの曲だけではなくて、こういう録音が他にもあって、なかなか興味深いのだ。

というわけで、Julie Londonについて、へと続くw