英SF作家のJ・G・バラード氏が死去
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[ロンドン 19日 ロイター] 英作家J・G・バラードさんが19日、ロンドンの自宅で死去した。78歳だった。 代理人によると、前立腺がんを患っていたという。
バラードさんは、第2次世界大戦中だった子ども時代、両親とともに上海の日本軍の捕虜収容所に抑留された。その体験を基に書いた「太陽の帝国」は、スティーブン・スピルバーグ監督によって映画化された。
また、自動車事故によって性的興奮を得る人々を描いた問題作「クラッシュ」も、デビッド・クローネンバーグ監督によって映画化されている。
そのほか、50年以上に及んだキャリアの中で、「沈んだ世界」や「コカイン・ナイト」など、多くのSF小説を残した。
1. (ロイター)
いよいよ死人ばかりになってきた20世紀文学、って感じですな。
バラードは言われるより実際に読んでみると、五感に訴えるというよりは、観念的なイメージに溢れる作家だったという印象があります。
だから『ヴァーミリオン・サンズ』シリーズなんかはそれほどでもないけれど、特に長編はイメージがつかめないままに我慢して読んでいくと、途中でまさにイメージがどばっと結晶化して、とんでもない世界が広がってくるという感じで、そこまでくるともう嵌ってしまいました。
もっとも、ニュースでも取り上げられている『太陽の帝国』あたりから後は読んでいないので、「ハイ=ライズ」「コンクリート・アイランド」「クラッシュ」の三部作を中心にした印象。
そんなわけでなかなかまとめてじっくり読み返すのが難しい人ではあるのですが。
「クラッシュ」の映画はクローネンバーグ好きにはエロいイメージ豊かで良いんでしょうけど(僕も嫌いではないです)、原作の観念的なイメージと映画の直接的な映像とはそぐわないことが多いのではないかなあという気がしたものでした。
まあそれは原作のよい映画すべてに多かれ少なかれ言える事かもしれないんだけれども。
なんにせよ合掌。