Davy Grahamがずっと気になっていたというのと同じような意味でここのところ気になっているのがSlim Gaillard。知っている人は当然知ってるでしょうが、最近の映像だとこんな感じ。
Slim Gaillord - Flatfoot Floosie
"Flat Foot Floogie"がヒットしたのは1938年。Swing後期かな?この頃SwingからBe-Bopへと流れる頃に両者と絡み合うように暗躍した一派がいて(JumpとかJiveとか言われて、さらにこの人たちはBluesへの回路も持っていた)、その一人。
この辺の音楽は酒場のショーの要素が強くてレコードになると「冗談音楽」的に扱われがちで、Slimも音だけ聴くと牧伸二と(芸人だった頃の)タモリとGeorge Bensonを合わせたようなもんに聞こえる。
だけど、演奏もかなりのもので、ショー的、演劇的なスタイルの歌のバックに自分の弾き語りも含めてちゃんとした演奏がついているんだから、これは刺激的でないわけがない、という感じ。
こういうのを歌手を別にして大々的に展開すればPeter GabrielのGenesisになるし、歌い手がどんどん増えればSly & Family StoneとかP-Funkになるのかいなあ、とも思う。
プレイヤーとしての彼は「チャーリー・クリスチャンスタイルのギターとブギウギ・ピアノ」を歌いながらこなす。ピアノは本人はFats Waller(この人も弾き語りでしたっけね)の影響を本人は認めているそうで、こんな感じ。
Slim Gaillord - Take The A Train
なんかこれを聴くとSun Raなんかも思い出すな。Sun Raは「フリー・ジャズ」なんだけどw、もともとはこういうところから出てきたような部分も大きいしなあ。
タモリといえば、彼のような存在と日本では山下洋輔なんかの繋がりというのもあるけれど。その辺の回路の繋がり方はちょっと似ているところがあるのかいな。
で、ギター。
Slim Gaillard Trio on Nightmusic
人を喰ったMCの後に始まるインスト。「チャーリー・クリスチャンスタイル」ねw 、うん。
ちょっと前には動画が見つからなかったのに、今探すといろいろ出てくる。けど、もっとすごいのがあるんじゃないかと思うw
冗談音楽的な色がはっきり出ているのはまだそれほどないのかな。CDだともっといかにもなのがあるんだけど。
Slim Gaillord - Cement Mixer
これもそれっぽいけども、ポテト・チップスの歌とか、当時にして「ゴメンナサイ」とか「オハヨー」とか日本語を入れた歌とか、あるんだよな。
Louis Jordanもそうだけど、この辺の人たちはある意味オリジネイターなんで、Rock'n'Roll、Jazz、Blues、R&B、どんな所からもたどっていけるし、そこからどっちへも入っていける。遡れば、Ellingtonやキューバやラテンやストライド・ピアノなんかの黒人音楽のゆりかご(ニュー・オリンズ、と言ってしまうのはちょっとためらわれる)にも。
Louis Jordanもとても好きなのですが、少人数編成でより歌モノっぽいということで、この人が気になるのかな。しかし、Louis Jordanのほうがよりネタがわかりやすいというか、Slimのほうは、歌詞も含めてよーく聴かないといけないのかも。って気もする。