2023-08-12 15:03:00+09:00

あらためてThe BandをRobbieから、ソロも

訃報に接し

RockやPopsを聴き始めた数年後、活動が鈍化の後解散に至ったバンドという存在だった The Band、時期的に重なることもあってそこから聴き始めてても不思議ではないが、 実際には全て揃えるにあたってのメディアはCDになっていたりで、まとめて聴き始めた のは大分後、それからもそれほど熱心なリスナーであったわけではない。

"The Last Waltz"的なイベント作りは趣味でなく、テーマには惹かれたものの、 何やってるんだろうこの人達は?という思いが先に立ち、 そこでの演奏もまあ散漫に感じたし、今でもわざわざ聴くことはない。

多分その影響もあって、最初に買ったアルバムは"Rock of Ages"のライブ盤。

Dylanのバックバンドとしての演奏は聴いてたし、凄いと思ってたので期待して 聴いたが、今イチ入ってこなかったのが正直なところであった。

なんか大人しいなあ、という感じが抜けなかったのを記憶している。

まあ、子供には難しかったんだろう、と一通りroots musicを聴き巡った 今になれば思えるんだけども、なら今聴いたら違う印象かなと、 Apple Music今の音源を聴き直してみた。

当時のライブ盤としたらこれめちゃくちゃ音いいんでは?

で、音はいいんだけどmixがなんというか上品でおとなしくて、バンドの熱みたいなもの が伝わりにくい仕上がりだったのが、最初に聴いたときに刺さらなかった原因かな と思った。

バンドとしてのThe Bandのライブ音源が聴きたいよね、できれば73年より前、 という感じでみたら、いまやそういうのが何枚か出ているようで、 King Biscuit Flower Hourの音源とかはちょっと聴いてみたらなかなか良さそうなので、 これからじっくり聴くとして、映像はあるかしら、と探してもそんなにない。

その中では時々音が飛んだりしてクオリティはあまりよくないんだが、 この動画はライブの雰囲気が伝わってきてよいと思った。

ギターについては、ピックを持ってリフやバッキングではピックと指を使い、 ソロはピックで、と、やっぱりこれが一番合理的だよね、というスタイル。

しかし、RobbieもRickもデカいんだな。 このデカさは一つのポイントだなと感じた。

自分が演奏を再開するまでは、The Band関係では、 Robbieがソロで何をやりたいのかが一番気になっていて、 共同プロデューサーだったDaniel Lanoisが大嫌いであるにも関わらず買って 聴いたりしていたが、なんかよくわからんなあ、 とりあえずソロになっても自分で歌うことにはあまり熱心じゃなさそうだな。 と思ったのみ。

その後また十年以上経って"Contact from the Underworld of Redboy"を聴いて、 をーやっぱり凄い、となったが、まあ、そこまで活発な活動というわけでもなく。

The Bandの話をすると勢いRobbie vs 他のメンバーという図式が招来されてしまう のが世間一般の習いだったようで、その辺の経緯も知らないまま、 そもそもある時期からありがちになったビッグネームの再結成的活動に まったく興味が持てないのでRobbieのいないThe Bandというのも、 まあ、いいですね、どうぞやってください、というだけではあったり。

その辺については、 「日々是ゴム消し」というブログ がうまくまとめて書いてくれていて、ここに書かれていることには引用も含めて 全面的に同意であるのだが、唯一自分の違うのは、このように「頭脳と肉体」と 定義してそれが別れた場合にどちらにつくか、となったら、それはもう肉体を 失なって亡霊のようになった頭脳が、いかにしてまた地上に姿を現わすか苦闘する というほうにつく、というところ。

自分自身は常々肉体派を自覚しているが、条件があって、 それは何かというと頭脳だって肉体だ、という一点を認めた上でのことであり、 というようなことを言い出すと話がこんがらかるのでそこまでにして。

まあ、そんなこんなで、The Bandは個々の演奏力や歌も凄いし、作曲のメインは Robbieとはいえ、他のメンバーの曲もあれば、Robbieの曲への貢献だって、 バンドなんだからあって当然。

なのだけど、Beatlesの場合のようにそういうことをあれこれ考える、という 段階には至ってない。

ということで、これを機会にそういうことの入口として、The BandでRobbie単独 でWriterでクレジットされている曲だけ集めてみる。

49曲か。

訃報によりこんなツィート(Xになったからpostなのかな?まあいいや)も流れてきて。

robbie自身による'The night they drove old dixie down'作曲の状況説明と、 出だしのピアノ弾き語り。

歌わない代わりに楽器で歌うギタリスト、と見ていて思ってて。

しかしピアノ弾くとは迂闊にも思ってなくて、 つまり作曲をピアノでやってる場合も多々あったろう、ということと、 その後のソロとかでの歌を聞いても、 本人あまり歌には気合入っていないかと思ってたけど、 これを聴いたらいやさらに勿体無いとワタクシがいうのも失礼極まりないが、 一度がっつり歌ってみてほしかったなあという思いがしきりに。

というわけで、彼のソロも、Lanois嫌いだけど、 最新盤にはこの人が参加してるアルバムは 聴かない的なところもあるけど、まとめて聴こう。

あらためて聴いているが、結構歌も気合い入れてたのかも知れないと思う。

FBで↑を共有したら、 「歌わなかったのも喘息持ちだったからだという話が(自伝に)載ってた」 との情報をいただく。

自伝も読んでみないといかんか。

最後、 映画 『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』が公開された時の高橋健太郎による記事 を参照しておきたい。 当時読んで非常に示唆されたものだった。

Roots Music、最近はアメリカーナと言ったりするが、それとRock、Popの 関わりという点で非常に明快な視点を提供してくれた。 The Bandもそこから遠いわけではない、というか、 多分The Bandこそれを意識的にやった嚆矢だった、ということかと。