図書カード(第一巻)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000283/card1726.html
長いモノ好きの人がよく口にする「大菩薩峠」、青空文庫に全41巻が登録されているのを見ていたら、ふと読んでみようかと読み始めた。
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person283.html#sakuhin_list_1
まだ1巻がそろそろ終わるかなというところだけど、何かやってる合間にパラパラと何ページか読んでまた別のことをする、というのには、青空文庫のビューアーを使うのはいいなということがわかった。
本を机の脇に置いておくよりも心理的にストレスがないようだ。
で、肝心の作品だけれど、大長編時代小説、舞台は幕末、ということで、読みにくい題材でもないし、どんどん読める。かつて谷崎潤一郎がこの作品を描写の点で誉めていたというのを読んで興味はあったんだけど、そういう技巧的に云々するような小説なのか?という気はする。
文章は整理されてなくて荒っぽいし、場面転換が唐突だったり、登場人物の状況の変化を説明しきれてなかったり、なんだかものすごく急いでいるような感じを受ける。
多分、小説的にちゃんと書こうと思ったら41巻どころか、200巻くらいになる内容なのかも知れない。
したがって、小説として満足させてもらおうとすると読みきれないかもしれない。まあ、これはロマンスなんでしょうな、神話とか英雄譚に近い。
となると、僕としてはいつも、個人の名のもとに統合されるような作品が、作者がたくさんいたり自然とまとまる、というような作り方がされていない神話伝説の如く、無名性のもとにある作品のようなマジック、おそらく意図などしていない他者性の現れがあるか、あるとしたらそれがどのように可能だったのか?などと思うわけだが、さすがに現時点でその判断を下せるとは思えない。
しかし、そういう書き方だから、読み始めて早くに登場人物に対する感情移入のような姿勢はふっ飛んでしまうのはかえっていいのかもしれないと思う。この、なんだか何冊かのシナリオのような場面場面が間違えて一緒になっちゃったかのような荒っぽさが、あるところで統合されるとすれば、それは確かにスリリングであろう。
と、今は期待半分で読む。