もっかワタクシに強烈なセンセーションをもたらしているのは「2x4アジャスター」 というイノベーション。
庶民な賃貸宿借り生活で様々な諦めをもたらす最大要因は退去時現状復帰の制約 である。 そういう制約があること自体は否定しない、そりゃ貸すほうにすれば当然です。
しかし、このため壁に釘も打てない穴も開けられない、となると、居住空間の 改善のためできることは実はほとんどないわけだ。
だから家建てるんじゃん、といわれるわけだが、どっこいこちらは 仮に経済的に可能だったとしても昔から家を持つ気はないのだった。
まあもちろんこの比較には様々な要因が絡んで判断は複雑になるが、 そういう要因の検討以前に気が進まない、というのがあるので、 これまでは、様々諦めつつ宿借り生活を続けること自体には文句をいうつもりは なかったわけであるが、 しかし、諦めなくてすむことは多いほうがいいのは当然である。
それはそれとして、引越ししたことでホームセンターを覗く機会が増えた。
コメリってホームセンターでもあったのか、とか、 この辺りだとジョイフル本田とかでなくてカインズホームやビバホームの 店舗が多いんだなとか、いろいろ知りつつ。
ある店頭で見て目が点になったのが、動画でも取り上げられてるラブリコの 展示ブース。 プラスチックや金属でできた水平の突っ張り棒は知っていて使ってもいる が、部屋を傷つけずに要するに縦に柱を建てられる?
いや、それは柱は縦にたつものだけど、 これがちゃんと使えれば相当いろんなことができるじゃん!
というわけで、今は絶賛調査中であり、 実をいえばモニタースピーカーを新調したのも、 これを使えば自分の部屋で好きなように設置していろいろ試せるなと 考えたから。
しかしインターネットというのはここでも強力で、いまやオンライン通販で様々な この手のアジャスターが選べるし、2x4という規格の木材は好きな長さで切って 貰って買えるし、YouTubeで検索すれば山のようにいろいろなやってみました動画 が出てくる。
そういう状況になったのはITのイノベーションのおかげだけれど、この2X4を使った 突っ張り棒でDIYというコンセプト自体も相当なイノベーションだと思う、 というのは…。
昔はテレビというものがあってそれを観ていた時代があったが、 パソコンができて部屋からテレビは消えた。 テレビと同じ、というか普通はさらに高性能なモニタでビデオ再生 ができるし、キャプチャーボードを使えばテレビ放送も受信できたからだ。
同様に昔はHiFiセットというものがあって音楽を聴いてた時代があったが、 パソコンができて部屋からHiFiセットは消えた。 デジタル化すればパソコンで再生できるからである。 オーディオの場合はスピーカーというのがある種最後の砦で これの扱いが大変なんだが、まあそれは仕方なしとして。
もちろん今よりももっと、いやテレビにはテレビの良さがあってパソコンでは 替えられない、オーディオにはオーディオの良さがあってパソコンでは代替できない という意見はあったし、それももっともである。
しかし、ある意味価値観やライフスタイルを変えてもそっちに行こう、そっちの道 をよりよくしていくことを選ぼうと思わせるようなものがイノベーションだし、 2x4アジャスターがほんとに使えるならば、これは要するに条件によらず家具や内装を Lego化して遊べるということなわけだ。
これが受け入れられるなら、家具とか内装とかさらには住居の構造についてまでも 価値の変動が起きるかも。 ぶっちゃけ、ただの箱で構造がしっかりしててちゃんとした窓がついてて水廻りを 普通に備えてれば余計なもの要らんむしろその方がいいよね、 となる可能性だったないとはいえない。
さらにいえば、パソコンがプログラミングを誰にでも開かれたものにしたのと同様に、 これがDIYをより多くの層に広めることに資すれば、そこに何かが変わる余地が 生まれないとも限るまい。
これをイノベーションといわずして何をイノベーションと云うのか。
というのはかなり大風呂敷というか、まあ半分冗談だけど、 少なくとも自分は進めるならそっちに進みたいと思うし、 同時にいつどこでこんなもんができたの? いつからここまで広まってんの? という歴史的な興味も湧いてきたが、さすがに、 「2x4アジャスターの誕生とその歴史」なんていうような資料は見つからない。
ラブリコを作ってるのは平安伸銅工業という大阪の会社で1975年に突っ張り棒を 発売、2016年にラブリコを発売、とあるけど、突っ張り棒は縦も横もこの会社 が日本では最初? それはまあ引き続き調べるとして。
まずは、モニタースピーカーの設置だな。