予想はしてたがポンコツ団地の冬は寒い。 もちろん「家の作りやうは夏をむねとすべし」で、本邦では風通しよく作るのが習い なのもわかるが、エネルギー代高騰のご時世でもあり、 そもそも冷房・暖房かかわらずエアコンが嫌いなので、これはなんかしないと凍える。
まあ夏にエアコン使うのは仕方ないし。
というわけで調べると、まず一番効果があるのは内窓を作ったりして窓の断熱処理 をすること、とわかった。
国交・経産・環境の三省連携の補助制度もあるそうで (政策的に相変らずもやもやする感じだがないよりはいいのかということで)、 内窓作るのは流行らしい。
とはいえ、釘も打てない借家済まいで有効とは思えず、さらに調査すると D.I.Y.でいろいろできると。 要するに窓の内側に接する空気の層を作ってやればよく、 後はその素材と施工方法の違い、ということ。
というわけで、できるところから試してみることに。
まず、最も安価なのは梱包用のプチプチ(緩衝材)を窓に貼る、というもの。
いちおう「断熱用」としてホムセンとかで売ってるのだが、 まああきらかにプチプチである。 もちろん多少は専用として考えられているのかもしれないが。
これに類するものとして、やはり梱包等に使うプラスチック・ダンボール(プラダン)を 加工して使う、というのもあるが、これは試していない。
次に、ちょい高級版な雰囲気でポリカーボネートを二重窓化した板(中空ポリカ)が 窓の断熱用として売られている。 しかし、汎用で同様の大きな板が買えるので、それを加工してもよい。
どちらもそれなりに断熱効果はあったと思う。 特に中空ポリカは足りなければ重ねて貼ってもよいのでそうすればさらに 効果が上がるかもしれない。
だが、断熱はともかく、大きな不満が二つ出てきた。
- 外が見えない
写真でわかるようにどちらも貼ると外が見えなくなる。 見えなくなる、というか、もちろん外から中も見えなくなり、 一般には目隠し効果も期待する向きが多いようで、その場合はメリットだろうが、 個人的には非常に閉塞感があって辛い。 目隠し効果は必要な時に別の方法で得ればいいので、やはり窓に貼るのは 透明に限る。
- 施工によっては窓が開かない
窓は基本的に引違いなので、 窓ガラスに貼る方式だと場合によっては窓が開かなくなる。 サッシの枠とガラス窓の段差の範囲に収めれば窓は開くが、 そこは大体4〜6mm程度の余裕しかなく、少くとも引違いで外側になる方のガラスは この範囲で施工しないといけない。 しかし、出来合いの中空ポリカだと1枚でもその位の厚さになるので工夫の余地なし、 となる。
もちろんD.I.Y.で引き違いできる窓枠から作って内窓にすることはできるのだが、 断熱ができたら次は防音施工を考えたいので、 内窓を作るスペースがあったとしてもそこは防音用としてリザーブして おきたいのだった。
というわけで、さらに考えた末、 自分で透明な板を空間を作って貼れないか、となった。
厚さ1mmの透明な板を窓ガラスの端だけの枠とガラスを覆う板に加工して 、順番に積み重ねて貼れば、4mmならガラスも含めて三重窓にできるわけだ。
素材は調べて候補になったのがアクリル、ポリカーボネート、PET、塩ビで、 比重(重い方がよい)や廃棄、工作方法、価格、その他を鑑みて、塩ビを選択。
ガラスとの接着は両面テープになるが、塩ビ同士は接着剤を使えば透明を保って (雑だと白くなるけど)接着できる。
剥がしたとき両面テープの接着剤がガラスに残る可能性が高いが、 これは 両面テープ落とし というのが あるので、これで除去できるだろう。
というわけで、1mmと3mmの透明塩ビ板を調達、塩ビ工作入門して透明二重・三重窓 作成。
雑にやるから全然綺麗ではないし、塩ビの歪みが気にならないわけではないが、 ともかくも外が見えて窓の開閉もできる、という状態になった。
塩ビ板が足りなくてまだ中空ポリカの部分が残ってるが、これから様子を見ながら、 問題あれば手当する段階である。
余った中空ポリカ板は目隠しされても構わない箇所に転用する予定。
効果については、ちゃんと比較したわけではないので感じベースだが、 結露しないのと触って感じる冷たさが柔らいだことから それなりに効果はあるのではと考えている。
やってるうちに暖くなる季節になったので今いち確信は持てないが、 断熱は夏の冷房効率にも効いてくるはずなので、 その状況も調べつつ、来冬を目指すことにする。
何にせよ、多少でも外が見えるようになって落ち着いたわけだった。