たとえば聖路加の周辺にあるような都心の公園等に昼間集ってくる子供連れの家族とかを眺めていて、 異国的な印象を覚えることが増えてきたと感じ始めたのはもう五年前か十年前か定かではないが、 YouTubeのPIVOT公式チャンネルのいくつかの動画をみて、なるほどという感じを受けた。
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人の移動自体は起きるには起きるなりの理由があるし、 頭から拒否したり排斥したりするのはのぞましいことではないが、 そのような事態をきちんと認識して適切な対処ができないと、無用な摩擦や軋轢を産む。
歴史を振り返れば、本邦の発展に大陸からの移住者が果たした役割はいくら評価しても足りないといえる。 はっきり中国とわかっているところで挙げれば、五山文学があるし、古代に大陸の文化を伝えた人々は 主に朝鮮半島から来ていたが、中には中国から半島を経由して本邦に至った人も実は結構居たはず。
そんな昔のことでなく近代以降であれば目立つところ目立たないところに華人のネットワークは 存在しているだろう。
我々はしかしそういった人々の近くで接することがなければ、その存在をほとんど意識せずに 済ませているし、それでよかったのかもしれない。
しかし、これまでの歴史と現代が異なるのは、彼等の故郷たる中国の政体がこれまでにないほど 膨張志向を蓄えているようにみえるところだろう。
その意味では、この事態には賢く対処していかなければ、思わぬ災厄を招かないとも限らない。 が、反応が過敏になるのもよくないだろう。
もうかれこれ二十年以上前になるが、仕事先の研究所に中国からの留学生が一人居た。 いつも物静かであまり会話もなかったのだが、 結婚もしている彼が毎日昼休みにインターネットでWeb Crawlしているページがたまたま 目に入ったら、それがどうやら天安門事件の時になんらかの理由で国外に出た人々の コミュニティ的なページらしく、はっとしたことがあった。
それはそれとして、その頃は、中国にしろあるいは韓国にしろ、 国を出るとしたらわざわざ本邦を選んでやってくるというのは何故なのか、 とかまったくピンとこない感じもあったのだが、今日本に来る中国人にすれば、 単純にいえば本邦の「ゆるさ」が魅力にもなっているというのは、うなづけるところがある。
とはいえ、仮にそうだとしても、こちらがそれを無条件に受け入れてよいかというと、 そういうわけではない。
「潤日(ルンリィー)」、「潤」は、最近中国で流行っている言葉で、さまざまな理由からより良い暮らしを求めて中国を脱出する人々を指すという。 その目指す土地が本邦である場合は「潤日」というらしい。
これについては書籍、 『 潤日(ルンリィー): 日本へ大脱出する中国人富裕層を追う 舛友雄大 』 もあり、読むべきと思う。
が、電子書籍がない。 ScanSnapの更新待ちだ。
どうすべきなのか今簡潔に述べることは難しい。 タイトルと本文にある乖離はそれゆえ。