1. 【日米同盟「非対称」なぜ?】アメリカの戦争に日本はどう付き合うか|イラン戦争で見えたもの|岸信介が目指した“二段階”安保改定|台湾有事で沖縄県民に起こりうるリアル【山本章子】
・山本章子|琉球大学人文社会学部国際法政学科准教授 1979年北海道生まれ。一橋大学法学部卒。編集者を経て、2015年一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。沖縄国際大学講師、琉球大学専任講師などを経て2020年4月から現職。専攻・国際政治史。著書に『日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年』(中公新書)、『米国と日米安保条約改定――沖縄・基地・同盟』(吉田書店、2017年、日本防衛学会猪木正道賞奨励賞受賞)など。
たまたま目にしてあまり指摘されない重要な点が整理されていると感じた。
残念ながら最近の著書はないようなので、要約を。
イラン戦争と日米同盟(文藝春秋プラス論)
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イラン戦争の構造と国際法上の問題
- イラン戦争はイラン発ではなく、米・イスラエルが体制転換を狙って仕掛けた戦争である
- 事前の国連決議やイランからの直接攻撃がないため、国際法違反の疑いが濃厚である
- ホルムズ海峡閉鎖等による経済的打撃は大きく、日本も無関係ではいられない状況である
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過去の安全保障議論と実際の乖離
- 過去に安保法制下でホルムズ海峡への自衛隊派遣(存立危機事態認定)が議論されたが、現実の凄惨な戦闘下では実行不可能な甘い想定であった
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同盟国としての日本の異質な対応
- NATO諸国は米国の攻撃の正当性・違法性を問い、事前協議の欠如を理由に協力拒否を判断している
- 一方、日本は「憲法上の制約」という内向きな理由のみで拒否しており、米国の行為自体の正当性を問えない非対等な関係である
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日米安保条約の非対称構造と「極東条項」
- NATOが事前協議義務や基地使用の明確な許可権を持つのに対し、日米安保は事前協議制度が形式化している
- 第6条(極東条項)の解釈により、在日米軍は地理的制約なく全世界で活動可能な運用になっている
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日米安保史における論理の変遷
- 戦後は対米従属か対米自立かが議論の軸であったが、80年代の自主外交期を経て、2000年代以降は右派・左派問わず「対米協調」論へ収束した
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事務方同盟から首脳外交への変化とその弊害
- 本来の日米安保は官僚主導(事務方同盟)によって維持・運用されてきた制度である
- 安倍政権以降の官邸主導外交やトランプ大統領のディール型外交により、外交の積み上げや合意形成が無視され、かつてない混乱期に突入している
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60年安保改定(岸信介)のやり残した課題
- 岸信介の本来の構想は「1段階目:米国による防衛義務明記」→「2段階目:憲法改正による自主防衛と米軍撤退」であった
- 2段階目が実現しなかった結果、「米軍が駐留しているから同盟が存在する」という特殊な一体化構造(基地協定依存)が固定化された
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同盟国側のリスクと米軍基地の存在
- トランプ型政治により米国は同盟国へ負担増を迫るが、イラン戦争では同盟国の基地・協力なしには海外介入できない現実が露呈した
- 一方で、有事の際には「米軍基地がある」という理由だけで相手国からの優先攻撃対象となる直接的リスクを負う
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台湾有事における米軍戦略(EABO)と日本への影響
- 中国のミサイル網に対抗するため、米海兵隊は南西諸島を島づたいに移動しミサイル拠点を構える「EABO(遠征前進基地作戦)」戦略を採用している
- 平時であっても日米地位協定の移動目的(民間港湾・空港の優先利用権)を盾に、突如として市民の生活圏や畑・民間インフラが軍事作戦に巻き込まれる危険性がある
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沖縄における基地問題の本質
- 沖縄における基地問題はイデオロギーではなく、交通・避難・空港利用など「命を守り生活していくためのリアルな課題」である
- 有事の際、唯一の避難ルートである那覇空港が軍事利用され、県民が逃げ場を失うという重大な構造的リスクが軽視されている
EAB0という米軍戦略と日米地位協定により、市民の生活圏や畑・民間インフラが軍事作戦に巻き込まれる危険性がある、という指摘は重要と思う。
2. 【トランプさえ縛られる"特別な関係"の起源】なぜアメリカはイスラエルを見捨てられないのか|泥沼化するイラン戦争|イスラエルの勝利でカタルシス|中東にありながら「西洋」【佐藤雅哉】
アメリカがなぜあそこまでイスラエルを支持するのか、 いろいろ調べても、いまいち腹落ちするところまでいかない。
この動画も参考にする。
外からみて、というか、私が意外に思ったのは、自国を「理想的な市民兵士社会」とみなす憧憬とイスラエルの軍民一体構造が合致したことで中東で唯一の民主国家というイメージが強い、ということ。 まあ、さすがどうあっても銃を禁止しないセルフ・ヘルプの国だからといわれればそうかも知れないとは思うが。
一方で、17世紀のピューリタン入植まで遡る歴史的背景が存在するという点については、むしろピルグリム・ファーザーの 物語の神話性について歴史的に検証する必要を感じているところで、引っ掛かりはあった。
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2: 本編スタート
- 文芸春秋プラス論点のテーマ「アメリカはなぜイスラエルを支持するのか」についての議論
- ゲストは愛知県立大学准教授の佐藤正也氏
- 佐藤氏の著書『アメリカはなぜイスラエルを支援するのか』を軸に歴史的関係を分析
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3: イスラエルロビーの影響力は
- イスラエルロビーの影響力は行政部・立法府ともに非常に強力
- ロビーの要求を拒絶した議員に対しては落選キャンペーンが展開されるリスクが存在
- ユダヤ系アメリカ人は伝統的に民主党への影響力が強い傾向
- 近年は共和党に強い影響力を持つ福音派もイスラエルロビーの一角を形成
- 超党派で両党に強い影響力を及ぼす構造が成立
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4: 「親イスラエル」の土壌はどのように育ったか
- 世論調査では8対2などでイスラエルに親近感を持つデータが長年継続
- ロビーの働きかけのみならず映画や小説などのポップカルチャーを通じた親イスラエル土壌の醸成が存在
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5: イスラエル感情に世代差は?
- 世代間での意識差が顕著であり高齢層ほどイスラエルに好意的な傾向
- Z世代を中心とする若い世代では一方的な支援に対する疑問や世論の割れが発生
- イスラエル政策が大統領選の争点となるレベルでの世論分断は歴史的にも異例
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6: 日本からみたとき、抜けている視点とは
- 単一の政治家(トランプ氏等)個人に還元せず歴史的な連続性と個性を分けて把握する視点が重要
- 両国関係の原点は17世紀のピューリタン入植まで遡る歴史的背景が存在
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7: なぜ福音派はイスラエル支持?
- 旧約聖書におけるカナンの地(パレスチナ)の授与記述を重視
- キリストの再臨と世界の終末というプロセスにユダヤ人のエルサレム帰還が必要という解釈が存在
- キリスト教シオニズムとして福音派内で広範な支持を獲得
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8: 17世紀ピューリタン入職とイスラエル
- 北米に入植したピューリタンが自らの体験を聖書のエクソダス(出エジプト記)に重ね合わせ
- 建国期にベンジャミン・フランクリンが国章案にモーセの渡海図案を提示するなど指導層で物語を共有
- 「抑圧から逃れて理想の共同体を作る」という共通のストーリー構造が両国関係の正当化に寄与
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9: 1967年のアラブ・イスラエル戦争
- 1967年の第三次中東戦争にてソ連側のエジプト・シリアを破ったことで冷戦上の戦略的重要性が急上昇
- ベトナム戦争で泥沼化するアメリカ国内において代理人イスラエルの勝利が熱狂的に受容
- 市民レベルでの熱狂を通じて親イスラエルの大衆的基盤が強固に形成
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10: “中東で唯一の民主国家”というイメージ
- アメリカが自国を「理想的な市民兵士社会」とみなす憧憬とイスラエルの軍民一体構造が合致
- 中東(オリエント)の中に存在する西洋(オクシデント)としての位置づけから「唯一の民主国家」イメージが定着
- 一方で長期占領や人権侵害報告など理想化されたイメージと実態との剥離が存在
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11: なぜ中東イスラームは敵になったのか
- 対テロ戦争下において政府の意図を超えて市民レベルで「アラブ・イスラム=敵」という構図が定着
- 欧米・イスラエル対イスラムという対立構造が市民意識の中で強化
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12: “聖書の再演”をどれほど共有しているか
- 「丘の上の町」に代表されるアメリカ例外主義の原点に聖書的枠組みが存在
- SNS等の普及により若年層を中心に多角的な情報へアクセスが可能となり固定観念に変化
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13: アメリカ・イスラエルの関係をどうみるべきか
- 時代や状況に応じて主流となる「イスラエル像」(民主国家・アパルトヘイト国家等)が変容
- 日本も石油資源や技術導入などを通じて中東・イスラエルと密接に関与
- 情報の出典(米メディアや政府発表等)を批判的に検証する視点が不可欠
3. スレンテン誕生40周年!リディム開発者に聞く誕生秘話
カシオトーンのスレンテンに使われるリズムプリセットを開発した 奥田広子氏のインタビュー。
四回連続。
- スレンテン誕生40周年!リディム開発者に聞く誕生秘話!#58
- こうして”スレンテン・リディム”が誕生した!Casiotone MT-40の開発の裏側 #59
- そして“リディム”はジャマイカへ!「Under Mi Sleng Teng」の誕生 #60
- 奥田さん編 最終回 これからの音楽の“形” #61
#58 スレンテン誕生40周年!リディム開発者に聞く誕生秘話!
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カシオ初の女性大卒技術者の経歴
- 1980年にカシオ計算機初の女性大卒エンジニアとして入社
- 国立音楽大学楽理科出身で、卒業論文ではレゲエを研究
- 1979年のボブ・マーリー初来日公演を観賞した経験を持つ
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カシオ計算機への入社背景
- 当時、電子楽器開発においてポップスや楽器知識に強い人材が求められていた
- 開発職として入社後、技術者への音楽教育や製品仕様策定を担当
#59 こうして”スレンテン・リディム”が誕生した!Casiotone MT-40の開発の裏側
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Casiotone MT-40の開発経緯
- 入社半年後にMT-40の企画およびプリセットパターンの作成を担当
- 共通のフィルインボタン(1個)の設計やコード変更時のルート音発声などを工夫
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スレンテン・リディム誕生のメカニズム
- 自動伴奏機能のコード音源が未完成だったため、アナログ回路によるベースとリズムのみで構成
- メロディはデジタル(Consonant-Vowel方式)、ベースは太いアナログ音でブースト加工
- ベース音を意図的に強調した結果、レゲエのサウンドバランスに接近
#60 そして“リディム”はジャマイカへ!「Under Mi Sleng Teng」の誕生
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プリセットパターン「ROCK」の採用とこだわり
- 1小節8刻み(10時方向のテンポ)のノリにこだわり、他のアイデアを捨て駒にしつつパターンを採用
- ラップやトースティングに合うリズム構造を意図して構築
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ジャマイカでの世界的ヒットと影響
- 1985年にウェイン・スミスがMT-40のプリセットを用いた「Under Mi Sleng Teng」を発表し大ヒット
- 安価で扱いやすく、コード伴奏なしでレコーディング可能な点が現地ミュージシャンに重宝された
- 後に雑誌記事を通じてジャマイカでの社会現象および「スレンテンの母」としての高い評価を認識
#61 奥田さん編 最終回 これからの音楽の“形”
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研究開発と「ミュージックタペストリー」
- 楽器開発から研究開発部門へ異動し、演奏をリアルタイムで絵画化する「ミュージックタペストリー」を開発
- 音の強弱や調の変化が映像に連動し、知育や音楽療法などへの展開が期待される技術
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国際的評価とカシオのモノづくり理念
- 海外の書籍やメディアで「スレンテンの母」として高く評価・フィーチャー
- 「すべての人に演奏する喜びを与える」というカシオのポリシーに基づいた開発理念の追求
カシオのサイトにも紹介ページがある。